教育探究クラスでは、〈教育〉〈学校・地域〉〈授業・教師〉について理論的な探究を大切な柱としています。教育・学校の制度や歴史、学校と地域社会とかかわり、授業のあり方や子どもに対する教師のかかわりを探究します。こうした探究を通して、〈教育〉〈学校・地域〉〈授業・教師〉の全体像が見えてきます。
また、教育の現場(フィールド)を大切にするのがもう1つの柱です。教育・学校や子どもの現実の姿とその〈深層〉を生き生きと理解するために、学校現場や地域へと学習の機会を拡げ、実践的な力を探究します。理論と実践を学習の両輪として子ども観・学校観・教育観を磨いていきます。
教育探究クラスを担当する複数教員がリレー形式で、「学校改革はどうあるべきか」をテーマに、多様なアプローチから問題提起を行います。近年、地域に開かれた学校づくりが課題となっていますが、学校教育について考えるために知っておきたい様々な課題―「学校」が成立してきた歴史的経緯は?、学校の何をどう改革していくことが求められ、議論されてきたのか?、学校と地域社会はどのようなかかわりを目指していくのか?、授業を改革していくために何を考えておく必要があるのか?、授業改革を進める教師に求められることは何か?など―について、各教員の専門分野における先端的研究をもとに考えていきます。
教育探究クラスでは、この2つの授業を通して2年次後半に2泊3日の学校参観実地研修と、それに向けたグループ別の基礎学習を行います。この実地研修は福島県内の小規模校を協力校として実施されてきた本クラスの伝統的かつ特徴的な研修行事です。学校や地域、授業や子どもの生活に関する調査研究を通して、学校・教育についての学習を深めるだけでなく、現実の「子ども」に関する十分な理解を深めていきます。実質2日間にわたる実地研修では、子どもの学校生活、家庭生活、地域生活が具体的にどのように展開し、そこにどのような喜びや悩み、課題があるか、さらにどのような教育的支援を必要としているかを、子どもとともに過ごす中から学ぶことを目指しています。
公立小学校教諭(主な地域:福島県、山形県、宮城県、千葉県、神奈川県など)、国家公務員(法務教官ほか)、地方公務員(県庁、市役所等)、学童保育指導員、塾講師、一般企業(銀行、電機メーカー他)、大学院進学など