仮設住宅子ども支援ボランティア(平石・岳下)報告

子ども支援ボランティア・第二期スタート

東日本大震災教育支援プロジェクト・子ども支援ボランティアの第2期が開始しました。

第1期は福島・郡山の避難所を中心に展開してきましたが、第2期は福島・二本松・郡山の仮設住宅を拠点にしながら、NPOなどと協力しながら進めていきます。

第2期の担い手は、3年生以下が中心となります。

数名の学生が中心となってボランティアを募ったところ、一週間足らずで80名近くが登録し、初日となる18日の参加希望者も、予定の10名に対し17名も集まり、急遽支援場所を二本松市の旧平石小学校と岳下住民センター地区の、2箇所に増やして対応しました。

急に変えざるを得なかったために、子どもたちも3名、4名と、決して多いものではありませんでしたが、今後各地区にコーディネーターを配置し、最大限の効果が生まれるように工夫していきたいと思います。

なお、同日、福井大学において「日本教師教育学会」が開催され、この中で東日本大震災の各地の報告の特別課題研究が組まれました。

福島からは三浦が参加し、福島の学校や子どもたち、そしてボランティア活動について報告しました。

とても興味深く聴かれ、たまたま参加していたフィンランドの教育に大きな影響を与えているペンティ・ハッカライネン教授が、ボランティアのパンフレットを興味深く見ていました。

依然、同教授から、福島に向けて千羽鶴を2つ送られており、そのお礼もしました。

学生の感想から

今回活動してまず感じたことは、子どもたちがとても明るく元気であったということです。

震災でつらい体験をしているので、初めて会う私たちのことを受け入れて打ち解けてくれるか不安でしたが、私たちが部屋に入ると子どもたちの表情は一気に明るくなり、とても楽しみにしていたのだということが感じられました。

子どもたちを見ていて印象に残ったのは、一つの遊びに熱中しているように見えても周りの学生の様子をしっかりと見ていたことでした。粘土遊びを真剣に行っていても、自分の近くにいる学生以外の学生が何をやっているかを把握していて、風船が割れるたびに「また割れた」と面白そうに言うことに加え、「これで4個目だよ」と、数まで把握していたことに驚きました。

子どもたちに最後感想を聞いたときに、「楽しかった」という声が飛び交う中、「うれしかった」という子どもの感想が出た時、私は、このボランティアが意味を成し必要とされていることを実感しました。

このボランティアはこれからも継続していくことで、より学生が子どもたちにとって近い存在になることができると思いました。

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子どもたちと遊ぶ中で気づいたことは、子どもたちの年齢や環境を考えた企画や道具を準備するべきだと言うことです。
部屋の中で座って遊んだり勉強したりするだけでなく、もっと開けた場所を使ってみんなで楽しめる企画が必要だと思います。

そして、もっと子どもたちが入りやすくなるような工夫があれば多くの子どもたちとボランティアとして関われるのではないかと思いました。

遊んでいる途中、地震の話や住んでいた家がぼろぼろになってしまったと言う話がふとした時に出てきて、自分は何のためにこのボランティアに参加しているのかを改めて考えさせられました。

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今回初めてボランティアに参加しましたが、遊んでいる中で何回も「帰っちゃうの?」「何時までいるの?」と聞いてくる子どもたちを見て、これから先もっとこの活動に参加していきたいと言う意思が強くなりました。
次回行くときはなぜこの企画に参加しているのか、自分にできることは何かを考え、子どもたちのためにもより有意義な活動にしたいと思います。

連休中日ということもあってか子どもたちが住宅に居ないようだった。
学生の数の方が圧倒的に多く、威圧感を与えないように距離感に気をつけながら接した。子どもたちが元気で安心した。
特に男の子は思いっきり体を動かしたそうで、室内であったがボールを蹴った少し走り回ったりする姿が見られた。

仮設住宅の中まで入ったのは初めてだったが、あの無機質な箱の中に家族みんなで生活しているのを考えると、なんとも苦しい気持ちになった。
仮設住宅にも生活した思い入れがあるだろうが、住み慣れた家の温かさほどは無いのだろうなと思った。故郷に帰れないというのは辛いと改めて感じた。

子どもは少なかったが、とにかく元気で遊びも楽しそうにしていた。

<気になった点>

安全面の注意について、もっと学生が「それはだめだよ」と言えた方が良かったのではないか。
子どもが風船を膨らます空気ポンプを人の顔や頭に向けて空気を送って楽しそうにしていた時や、ボールを一人の学生の背中に何度も投げつけていた時など、注意してもいいかなと思う場面がいくつかあった。
楽しそうだったので誰も特に注意はしなかったが、してもよかった気がする。

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私は今回初めて、仮設住宅に住む子どもたちと出会ったが、予想に反して元気いっぱいなことに驚いた。

かつてない災害を経験し、住み慣れた土地を離れ、外で十分に遊ぶこともできないでいる子どもたちは、きっと元気をなくしているのではないかと思っていた。
しかし実際は、そんな様子を微塵も感じさせることのない、明るい笑顔を見ることができた。それが純粋に嬉しかった。もしもその笑顔が、私たちが仮設住宅を訪れたことによるものだとしたら、これほど嬉しいことはない。

私が訪れた仮設住宅では、3人の男の子しかいなかった。
大勢の大学生に威圧されてしまうのではないか、と思ったが、最初は男の子3人に対し大学生も3人で話しかけ、あとはバルーンアートや紙飛行機などをつくっていたことが良かったのか、しだいに打ち解け、どの大学生とも話すことができるようになっていった。
私としてはもう少し遊びたかったのだが、人数を考えれば仕方のないことだったかもしれない。

子どもたちの感想を聞いた時、「楽しかった」「嬉しかった」などの声を聞けてよかった。
今後はもっとたくさんの子どもたちを呼んで、関わりたいと思った。

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