おねいちゃん、友達の○○さんに似てる!!…死んじゃったけどね
飯坂温泉学習支援の報告をいたします。
子どもは10名くらいでした。幼児さんが1名と他は小学校1年生から6年生まででした。
幼児さん以外は宿題を持ってきてくれたので,学生3名が対応しました。学年によって宿題の量が違うので,すぐに終わった子どもとずっと宿題をやっていた子どもがいました。宿題が終わった子どもは,五目並べをしたり,漫画を書いたりして遊んで,全員が16:30まで残っていました。
学年が多様なので,学生3名で対応してちょうどよかったくらいです。
大きな問題や混乱もなく,有意義な学習支援ができたと思います。
【学生からの感想】
これまで、学習ボランティアとして土湯温泉で子どもとかかわったり、ビックパレットでの活動を行ったりしてきました。それぞれの場所での生活環境も違うことが子どもたちの様子から感じられました。今回、土湯温泉に避難している子どもたちとかかわって、とてもパワフルに遊び、かつ勉強に一生懸命に取り組む眼差しがとても印象に残りました。
1時間半という短い時間でしたが、子どもたちの学習や遊びにおもいっきり向き合えた時間だったという印象があります。子ども3~4人に対して学生1人という人数比がちょうどよかったように思いました
学習支援をしていて、子どものつまずきをどう解決に向かわせるかを考えさせられました。国語の宿題に手間取っていた1年生の女の子に、「答えを教えて」と声をかけられ、問題をみると一文字のひらがなが与えられていて、そこから単語を5つ連想するというものでした。答えを教えるのはとても簡単なことですが、一緒に考えること、気付かせるヒントをどう出すかを考え、自力で考えさせてからそれでも出なかったので本(図鑑のような)を一冊持ってきて、そこから見つけるという学習を提案しました。3年生の女の子が興味をもって辞書をもってきて一緒に調べ学習が始まりました。その子にはつけても書き留めておくだけにしてもらい、その後ジェスチャーをして答えを1年生の女の子に考えさせるという形になりました。ほとんど答えを与えているようなものですが、年齢を超えて教え合ったり、子ども同士で学び合ったりできることはただ答えを一言で言うよりはいいのかなと感じました。それにいくら「答えを教えて」と言っていても、自分で答えにたどり着いた時の子どもの満足した表情はやっぱり大切にしなくてはいけないなと思いました。
子どもたちと話している時に「おねいちゃん、友達の○○さんに似てる!!…死んじゃったけどね」と子どもが発した時に、唖然として何もリアクションできませんでした。子どもたちは元気で明るく見えても、やはり「非日常」を生きていいるのだということを実感しました。また、7月にこの温泉が閉鎖されることを心配する子どももいました。子どもたちは人とのつながりを求めている。甘えたい想いや、おもいっきり身体を動かしたいという気持ちが強く感じられました。そのような子どもたちとの関わりを通して、土湯温泉にはボランティアのニーズがあると感じ、今回以降当分参加できなくなってしまうことがとても悲しく思いました。いつもそこに自分を知っている、同じ学生がいるということは子どもにとって重要なことだと改めて思ったからです。
7月に参加する時には子どもの状態もまた変化していると思います。でも、今日の子どもたちとの一緒に過ごした時間を大切にして7月や、他でのボランティアに生かしていきたいと思います。
2011年6月10日