子どもたちが待っていてくれました
6月11日(土)に、磐梯熱海温泉に3回目の遊び支援に行ってきました。
天気は曇から晴れ。
何度行っても、始まるまでは不安なもので、学生のみんなとも、「子どもたちが来なければ、学生みんなで講座だね」と話すと、学生も「イエーイ」と、喜んでか、ボランティアに不安があるのか、気負いがないのか、・・・。
温泉「華の湯」に着くと、なにやら子どもたちがこちらを見ている様子。5月に参加した子どもたちが来ているではありませんか。待っていてくれたのですね。ちょっとうれしくなりました。
■参加ボランティア 10名(4年生10名)
■準備
朝9時より準備と打ち合わせ。「あづま」で行ったと同じ色工作用紙でブーメラン製作と飛行練習。飛ばないとなるとブーメランを2、3機と作り直しながら、飛行練習。たっぷりと練習をしました。しかしなかなか戻ってこないブーメラン。少し難しかったかと反省。それからあづまで須藤先生からいただいた「はねコプター」製作。
■参加者
14名(幼児2名 小学校低学年1名、中学年6名、高学年5名)男子12名、女子2名
つながりが生まれて たくさんの笑顔と子どもたちのはしゃぐ声
13時半から開始。13時半には、11人の子どもたち、10分ほど遅れて3人の子どもたち。
私は、見本にと、子どもたちがブーメランを作っている間に、一人で飛ばしました。10分ほどたつと、子どもたちもぽつぽつとブーメランを飛ばし始めました。一人、二人と数が増えていき、学生とともにブーメランを飛ばしては、もどっては再度つくることに挑戦していました。なかなか戻ってこないブーメランをジャンプしたり、腹ばいになったりしながら、キャッチしようと一生懸命でした。30分ほどして、子どもたちの中から、「汗がでてきた」と声があがり、「では、そろそろ、次の「はねコプター」をつくろう」と指示を出しました。
はねコプターは、輪ゴム、上等な割り箸、釣り針のように加工されたクリップ、カーテンクリップとコーティングされた丈夫な上質紙(何紙って言うんだろう?)の組み合わせ。材料がほとんど準備されていたので、5分から10分で製作できました。
このはねコプターは、あづま総合体育館の遊び支援で経験していたとおり、外で飛ばせるといいなと思い、数人ほど製作した段階で、ホテルの玄関で飛ばしはじめました。すでに、雨模様だった空も晴れてきていたので、青空に向かって繰り返し飛ばし、くるくる回りながら降りてくる「はねコプター」を楽しみました。10mもあがったかと思えるほど、高くまで飛ばす高学年。負けじと挑戦する3年生。だんだん笑顔がはじけ、あまり聞いたことのなかった子どもたちの声が自然と聞こえるようになっていました。時々に玄関に止まる大型バスや業者の車に注意しながら、40分ほど遊びました。
3時前になったので、大阪の先生方からいただいた「くるくるヘリコプター(友達とキャッチしてあそぼう)」の入った折り紙セット(折り紙と作りかたのセット)をプレゼント。今回のプレゼントでは、ただプレゼントして、少し遊んで終わりとしないで、その場で、20、30分は遊べることを意図しました。ヘリコプターを取り出し、学生や子どもたち同士で遊びました。折り紙の羽根をキャッチしようとブーメラン以上に、体をくねらせたり、慎重にコップに収めようと必死でした。
3時20分になり、後片付けを子どもたちと行い、終了となりました。
(余話) M君は、前回プレゼントした、缶ゴマやぶんぶんゴマを持ってきて、3時を過ぎたころ遊び始めました。前回、私が次回持ってきたらまわし方を教えるよということを覚えていたのでしょうか。M君は、私に対して「回せるようになったよ」といって、まわして見せてくれました。それなら「技を教えるよ」と言って、初級の「線香花火」を見せました。さて、M君、次回やってきて、線香花火を披露してくれるでしょうか。楽しみが増えました。
【学生の感想】
第1回目の磐梯熱海でのボランティアに続き2回目でした。
前回に行ったときとは違う顔ぶれの子どもたちが多く、驚きました。最初のときに会った女の子がいたので「元気だった?私のこと覚えてる?」と声をかけたら、「覚えてるよ。前一緒に来たN子ちゃんはアパートに行っちゃったから、今日は私だけなの。」と言われました。N子ちゃんはどこのアパートの行ったのか、今も同じ学校に通っているのかなど気になることはたくさんありましたが、もちろん聞くことはできません。どこか寂しげなその子に私は何と答えてよいのかわからず、ただ「そっか。」と言っただけでした。
私にはこの女の子の気持ちをはかり知ることはできません。各家庭によって状況は異なるため、被災してきた後も日々状況が変わるのだと思いました。その中にいる子どもたちはどんな気持ちでいるのでしょうか。
女の子は一緒に遊んでいるときは楽しそうにしていたので、よかったです。返り際に「また遊ぼうね。」と言ってくれました。わずかな時間しか遊んであげることはできませんが、それで少しでも子どもたちの気晴らしになるのであればうれしいです。
2011年6月11日