飯坂地区学習支援ボランティア報告(7月15日)

12+7=23

人間発達文化学類の4年生2名(女性)がボランティアでお手伝いしてくれました。

16時開始時には,小6と小1の2名(いずれも女児)だけが参加して,熱心に宿題をしていました。
時間が経つにつれて,徐々に参加者が増えてきましたが,3連休の前ということもあるのだろうと思いますが,最初から参加していた2児以外は,宿題に取り組むことはなく,将棋や五目並べをしたり,オセロをしたり,マンガを読んだりして過ごしていました。オセロは,M先生が差し入れてくれたもので,将棋と囲碁しかなかったので,子どもたちには,新鮮だったみたいです。

【学生の感想】

今回のボランティアに行った学生は4年生のSさんと私の2人でした。
最初に1年生の女の子、次に6年生の女の子が来ました。子どもの数が2人だったので、同じ机で勉強させることにしました。

しかし、1年生の子と6年生の子では集中できる時間に差があり、6年生の子が勉強しているすぐそばで1年生の子が遊んでいるという状況になってしまいました。6年生の子はにこにこしながら1年生の子が遊ぶ様子を見て、しかも勉強もしていたので大丈夫かなと思ったのですが、もし集中して勉強したかったなら、別の机で勉強させるべきだったと反省しました。

次回は子どもが座りたく、かつ集中して勉強できそうな席を聞いて、そこに座らせるようにしなければならないと思いました。

Sさんと1年生の子のUNOの見学がとても面白かったです。

1年生の子は勝手にルールをつくっていました。しかし、よく自分でルールを考えられるなと感心しました。学年が上がるにつれて、難しい問題は解けるようになるけど、子どものころの発想を忘れてしまいがちだなと思いました。
ボランティアで出会った子どもたちの子どもならではの一面にいつも心が温まります。子どもたちの自由な発想を生かした授業が作れたらなと感じました。

飯坂温泉に滞在できる時間が半分過ぎたころに、宿題をやりにきた女の子たちと囲碁をやりにきた男の子たちがやってきました。
子どもたちが考える邪魔をしてはいけないとか、遊んでいる邪魔をしてはいけないのではとか、いろいろ考えたのですが、学生のほうから子どもたちに積極的に話しかけて、仲良くならなければならないと感じました。

5歳(?)の男の子は何を考えているのか全くつかめず、どう遊んでいいのか迷いました。次こそ、あの男の子と仲良く遊びたいです。

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先週は地元のお祭りと重なってしまったために参加する子どもが少なかったが、月曜日の参加者が多かったので、どのくらい子どもが来てくれるか楽しみにしていた。

参加した子どもの数は開始時には2人だった。学生も2人だったので1年生と6年生の子どもについて学習支援を行った。支援をしていく中でやはり、1年生と6年生では学習に内容の差が大きく成長を感じられた。

1年生は、国語の「大きなかぶ」の読み取りと、二桁+一桁の足し算(算数の十の位が「2」にくりあがらない足し算‐12+6、17+2…)の学習をしていた。
6年生の女の子は、国語の説明文の構成、算数の分数÷分数の計算のお話問題と線対象・点対象の図形を学習していた。
その子は、先週も来てくれていたが、その時はまだ分数と分数の割り算に入ったばかりだった。教科書を見せてもらうと、分数の割り算、線対象、点対象とかなりの内容が一週間の内に進んでいて驚いた。
その子は学力の高い子だと思われるが、線対象と点対象の図形をかく作業には苦戦していて、なかなか正しくかくことができない様子だった。自分なりのやり方があるようで、コンパスを使って一生懸命挑戦していたので 見守っていたが、その後教科書を見せてもらうと、教科書には彼女の学びの後がしっかりと残っていて、定規を使って正確な図形が教科書に描かれていた。
線対象の場合中心線に対して垂直線を引くことがパイントとなるが、中心点からの距離をコンパスではかっていたので、なかなか点(角?)の位置が断定できないようだったのと、同じように点対象の図形の中心点からの距離もコンパスでは図りにくくなっているように感じて、「授業でどうやって書いたか思い出してみる?」と言って教科書をみせ、自分の学びを確認するとすぐに思いだしたようで、定規を使ってすらすらと書き始めた。その姿を見て、そういうやり方は知っていたけどコンパスを使いたかったのか、それとも書き方があやふやだったのか… どのように思考をめぐらせていたのかがすごく気になった。

一方の1年生の女の子は、はじめ算数のプリントに取り組んでいたが、「12+7」の問題でつまずき考えて答えは出たものの、全体の問題数の三分の一程度のところで「あきたっ!!」と、国語のプリントを始めた。国語はすらすらと解けるようで、学生に質問しながらも自力でといていた。
解答の中には、12+7=23と計算していたものもあり、その子の頭のなかでどのような計算がなされていたのかとても興味がわいた。きっと子どもなりの考えや想いがあってのことだったと思うので簡単に「これ間違ってるよ」とは言えなかった。

その後、他の子どもたちが5人くらい参加してくれて、その中にも同じ学年の女の子がいて、算数の宿題のプリントをやっているのを見ていた。
その子は以前、国語の宿題にてこずっていた子だったが、算数は得意の様で「一人だとできないからここに来た」と言っていたが、大きなつまずきは見られなかった。
ただ2人の一年生を見ていると面白いことに「足しやすい数、足しにくい数」があるように感じた。私自身も同じ年齢の時に感じていたが、子どもにとって「7」は扱いにくい数字だと思う。十の位が2にはならない計算だったので、一の位どうしを足して繰り上がることはないが、足して5以内に収まるものの関しては計算のスピードと正確さが高いように感じた。これで繰り上がりのある計算まで進むと、もっと数字の特性が計算に出るのではないかと思った。

今まで3年生の子どもたちを支援する機会が多かったので、今日は1年生と6年生という大きな年齢差の子どもの学習に立ち会えたことでより多くの学びがあった。
また、6年生の女の子ははじめのうちは一人で黙々と勉強し、学生ともあまり関わらない様子がうかがえたが、先週あたりからその子と話しながら学習する機会が増えてきたことをとてもうれしく思う。
「3連休の宿題全部終わったー!!」と嬉しそうに帰っていく姿が印象的だった。

また、今日はじめから参加してくれていた一年生の女の子は、写真アルバムをもってきて学習を始める前に見せてくれた。
そこにはこの避難所で仲良くなったという若い女の方との写真がたくさんあった。その女性はもう違う場所に行ってしまったと悲しそうに話してくれた。それをみて、家族とも同世代の仲間ともまた違った思いがその女性に対してあったのかな…と感じた。
子どもにとって大きな心境の変化が続く中で、外部からの影響や人とのつながりは今まで以上に子どもの心に残るものなのではないかということを感じた瞬間だった。

予定では来週で飯坂でのボランティアは最後になるので、参加してくれた子どもたちにとって、少しでも充実した時間になるように、時間を共有できるように努めたい。

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