学校支援プロジェクト遊び支援通信No.9

文部科学省職員教育行政等実務研修生参加
風を期待してたけど・・・

7月16日(土)に、あづま総合運動公園体育館に5回目、夏休み前、最後の遊び支援に行ってきました。
 ここ数日続く、うだるような暑さ。風を期待しながら凧づくり。

今回は、文部科学省職員教育行政等実務研修生2名(20歳代半ばの男性1名、女性1名)+福大の事務方2名の参加を得ての遊び支援。研修生の2人とも、普段の仕事は、遊びとは無縁。どうなることかと思いきや、ともに、一生懸命、凧づくりに励み、体育館に移動してからも、積極的に子どもと関っていました。

子どもたちも、ここ数回と同様に、低学年が多い。そして、障害児のCちゃん。Cちゃんには、研究生のOさんが丁寧に関っていました。

凧を作るのは作ったけど、低学年には少し難しく、学生が苦労することになった。風は、ほとんどなく、悠々と凧揚げをするということはなかったけれど、そこは低学年のすばらしいところ。何度も何度も体育館前の広場を、あっちに走り、こっちに走りして、汗をかいていました。元気でした。熱中症にならなかっただろうか?

■参加ボランティア

6名(4年生女子2名、3年生女子4名)

■参加者

8名(幼児1名 小学校低学年6名、中学生1名)

学生自身が子どもたちへのプレゼント? 小学生はまだ40人いる 今後どうする?

   

■内容

あづまの遊び支援も、もしかしたらこれが最後になるのかな、と思いつつ、少し時間をかけて、難しくても、学生と一緒に最後まで作ってくれないかと期待していたが、製作できたのは2人か3人。ものの見事に期待ははずれてしまった。
学生の感想にあるように、低学年の子どもには、すこしどころか、だいぶ難しいかった「立体凧づくり」。飛ばしている途中でも、噴水あたりで水遊びを始めたり、学生の一人は、最初から女の子につかまって、バトミントンを始めていたりと、いろいろな場面が見られた遊び支援だった。工作的な遊び以外のスポーツ遊びやそのほかの遊びを考えるかなと思わせる日だった。

手作りおもちゃプレゼントとしては、障害児のおばあさん(?)に「お手玉と指人形」を、最後まで、残っていたY君とC子ちゃんには、愛知から送っていただいた「紙ふうせん」を渡した。
しかし、子どもたちにとっては、学生ボランティアが来ること自体がプレゼントになる、そんな感じをいだいた。学生ボランティアに慣れてきた子どもたちが、それぞれの思いややりたいことと素直に表現するようになったとも受け取れた。
今後、夏休みが始まってボランティアが続くかどうか全くの未知数だが、遊び支援の仕方を考え直す機会となった。

最後に、避難者の状況についてはお聞きしたので、書いておく。

7月15日現在、避難者は483名。南相馬市から313名、浪江町から53名、双葉町から28名、その他となっている。
8月最後の週は避難者がいるかどうかわからないが、それまでは、少なくなってもいるだろうということだし、小学生も40名いる。その5分の1が私たちの企画に参加したことになる。
7月30日は、もともと私主催の研究会をいれていたので、遊び支援を入れていなかったが、研究会の日程を1週ずらしたので、支援にいけることになった。
学生ボランティアが集まるようであれば、行ってみようと考えている。
少し無理がたたって腰を痛め、本日ぎっくり腰になってしまった。休み休みこの原稿を書くことになった。とほほ。

■学生ボランティアの感想

今回は文科省からの研修の方達と一緒に、立体凧を作ったのですが大人の私たちでも作るのに少し苦戦しました。

前回のコマ作りに比べると子ども達にも少し難しかったようで部分的に手伝ってもらって組み立ては学生でやるという形が多かったです。でも、いくくんたちが最後に先生の作った凧を暑い中一生懸命走り回ってあげているのを見て、子どもにとって体を思い切り動かせる環境が本当に必要だし、その環境を大人の側が少しでも多く作ることが被災地の子どもはもちろんどんな子どもにとっても重要なことだと思いました。

それと子どもが元気だとそこが避難所であっても不思議と明るくなる気がします。子どもが元気なことが被災地の人々に力を与えるのだと感じました。

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低学年の子どもが多かったのと、凧づくりで少し難しい部分もあったため、子どもたちがなかなか取り組みずらそうにしている場面に、どのように声をかけて、どこまで手を貸して良いのかがとても難しかった。

四年生の先輩は、子どもたちの行動一つひとつに、大きく驚いたり、笑ったりとしっかり受け止めていて、子どもたちも嬉しいだろうなと思った。
自分で作り方をよく理解してないと、子どもたちの関心を引くような声がけや、つなぎができないと感じた。

また、子どもたちが、どこで覚えてきたのだろうと感じるような言葉を沢山使っていて、とても気になった。発達段階もあろうが、避難生活を続けているということも少なからず影響している気がした。子どもたちの内面にも、できる限り気を配って、支援していきたいと思うきっかけになった。

また先日、先生に報告するのを忘れてしまったのですが…凧づくりの際、はさみを振り回すようにしていた子どもがいたのですが、その際、私の右手がぶつかり、軽く切れてしまいました。
大したことはなく、自分でも帰ってくるまで忘れていたような小さな傷なのですが、念のため報告させていただきます。

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今日はあづま総合体育館に遊び支援に行った。
思ったよりも多くの子どもたちが来てくれたが、立体凧を作るのは学生でも難しく途中で飽きてしまう子どももいた。しかし、実際に凧を外で飛ばし始めると子どもたちはキラキラした目で楽しそうにしていたのが印象的である。
また、ハサミの使い方が危なかったり学生の凧を壊してしまう子どもがいて声かけをしたが、あまり伝わらず、対応が難しく感じられた。
しかし最後に次回の遊び支援を楽しみにしている子どもの姿も見られ、嬉しく感じた。

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普段の子どもたちを見ていないので詳しく分からないが、第一印象は、少しエネルギーが有り余っているのか、ストレスがたまっているのか、とにかく、とてもパワフルに思えた。
道具を壊そうとしたり、学生にぶつけてきたり、危ない面もあったが、そのエネルギーを、作業に向けさせるだけの促し方などを、自分はまだまだ持ち合わせていないと感じた。

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