ビッグパレットふくしま・楽器づくり2ボランティア報告

傷だらけのビッグパレット

8月3日は、川内村主催の「放射能から身を守る講演会」が実施され、子連れで来る親たちが講演会に集中できるよう、子どもたちを預かるボランティアが要請されていました。

集まったボランティアは4年生4名に院生1人。

しかしいざ会場に行ってみると、対象となる子はたった1人で、急遽キッズコーナーの学童の相手をすることにしました。
幸い、先週の「楽器づくり」の材料や道具がそのまま残されており、おまけにマーブルチョコレートも人数分そろっていたので、楽器づくりボランティアに切り替えました。

子どもたちは石川養護学校高等部の先生方に遊んでもらっており、先生方にもご協力をいただき、楽しく作業を進めることができました。
2人の女の子は、先週の楽器づくりの経験者なので、早く先に進めたくて,先に進めたくて、ワクワク状態でした。
一通り作り終えると,子どもたちは外にドッジボールをしに出て行ってしまいました。

するとそこに1人の男の子が。その子は、餅つきボランティアの時に,この上なく餅をおいしそうにほおばっていた、お母さんがフィリピン人の、全く言葉をしゃべらない男の子でした。餅つきの時も相手をしていたAさんが今回も相手を務め、ぐるぐる振り回すと蝉の鳴き声がするおもちゃを喜んで振り回し、去っていきました。

いまのところ、ビッグパレットふくしまでのボランティアの予定はこれ以降なく、8月の閉所まで私も忙しいので、本当にこれが最後になるかもしれません。

県庁から来ているアドバイザーの天野さんに「閉所式はしないんですか?」と尋ねると、「全然考えていなかった。やっぱ、やった方がいいねえ。」と。

発災直後、3000もの命を守ったこの場所は、実はかなり地震のダメージを受けていて、私たちが足を踏み入れたことのない4階や5階は崩壊状態なのだといいます。何となくこの建物が愛おしくなってきます。

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