変化する学習支援環境
16時10分 土湯温泉ホテル到着 会場(客室411)セッティング 準備
16時30分~18時 学習支援
18時10分 片づけ、子どもの見送り(宿泊先へ)、撤収
参加学生 8名
参加児童・生徒 計7名(小学生7名)(男子3名、女子4名)
今日は参加者が小学生7名と、これまでになく少なかった。先週もそうであったので、帰宅の送迎バスの時間が遅れているためかと、最初は思っていたが、学生の感想にも目立っている(波線部分)ように、土湯温泉地区に避難している子どもたちの生活状況が変化してきていることから、3週間前に始めたばかりのこの場所でのボランティア活動の仕方も、いま再考する時期に来ているのではないかと痛感した。
送迎バスのことや子どもたちの第二次、第三次避難に関する情報にアクセスするには、おそらく子どもたちのもともとの在住地区の教育委員会などが関係していると思われるが、そうした関連機関からの情報提供や、飯坂地区でも実施されていたように、ニーズ調査なども改めて行う必要性があると考える。
なかには、土湯温泉の旅館・ホテルから借り上げ住宅に移っても、こちらの学習支援ボランティアの活動場所に足を運びたいと思っている子どもたちや保護者がいる(学生の感想にもあり、また保護者からも直接問い合わせもあった)。子どもたちの第二次、第三次避難の場所がどのあたりに広がっていっているのかによっても、ここでの活動を継続していくための工夫が必要になると感じた。
【学生の感想から】
学習ボランティアの登録は当初からしておりましたが、子どもたちと実際に関わることができたのは今日が初めてでした。どのくらいの人数が来るのか、子どもたちはどのような様子なのか、分からないことだらけでしたが、経験者の同級生に子どもたちについて聞いたり、積極的に関わっていったりすることを意識しました。
実際に子どもとふれあってみて、どの子も自分のやりたい勉強や遊びに一生懸命になっている姿が見られて、そのきらきらとした眼差しがとても印象的でした。子どもたちは色々な思いを抱えているのかもしれませんが、今日は思い思いの姿が見られ、様々なイメージをもっていたこともあったので、落ち着いた様子に安心したところもありました。
一方で、一人の女の子が、今週で温泉を出て仮住宅に引っ越しをするとのことを、少しさみしそうな表情で話してくれました。それでもここには勉強に来るとすぐ笑顔を見せてくれましたが、子どもたちの状況は日々変化していているということ、安心や安定の生活というものを確保していくことの難しさとを実感するとともに、子どもたちの明るさと強さを感じた場面でした。この場所を楽しみにしてくれる子どもがいるということ、それはボランティアをやっていく上で重視していきたいことだと感じました。
悔いが残ったことは、男の子のお父さんが「時計の勉強に子どもが困っている」とお話しなさっていたことに対して、なにも支援できなかったことです。何かしら子どもの興味を引き出して、苦手なことを楽しく学ぶ支援がすぐに思いつかなかったことが反省点です。それでも、ここにきている子どもたちは、勉強をしたいという想いだけでなく、人とかかわること、自分を表現すること、といった何らかの動機あってきてくれているので、その子たちの思いに沿って、言葉以外のコミュニケーションも図りながら活動をしていくことが大切なのではないかと思いました。
今回、私たちがいきなりお邪魔させていただいたため学生の人数も多くなってしまい、子どもと比率が合わなくなってしまったり、活動も制限されたりしてしまったのではないかと感じました。本当にありがとうございました。
子どもたちにとって、やはり毎回同じ学生がいること、自分のことを知っている大人がいつもいることはとても大切なのではないかと思います。保護者の方のニーズへの対応や、子ども理解の面でも同じで、ボランティアを受ける側と行う側の両方の気持ちが合致することの大切さを改めて感じました。
2011年6月2日