数理科学クラスは、数学や科学、数学教育、理科・科学教育についてしっかりした専門性を身につけ、その成果を活用し社会で活躍できる人材の育成を目的としています。教員をめざしている方や、確かな専門性を探究したい方に向け、実践的な講義を行っています。卒業研究では少人数によるきめ細かい指導を行い、各自の興味に応じた専門的知識を修得するのみならず、数学的・科学的なものの考え方・手法を深く学びます。
整数論は数学の中で最も古い分野の1つであり、現在に至るまで活発に研究されています。本講義では整数の基本的な性質、特に整除の理論に始まり合同式や1次不定方程式、連分数の理論について講義します。特にフェルマー、オイラー、ラグランジュ等による古典的結果を紹介します。歴史的なエピソードもできる限り解説します。更に整数の理論と群・環・体などの代数系の理論との関係について解説します。
円錐を平面で切った切り口には、楕円・放物線・双曲線という3種の曲線(円錐曲線)が現れます。放物線は斜めに投げ上げた物体が描く曲線であり、またパラボラアンテナの曲面は放物線の回転面です。楕円や双曲線も身近に多く見られる曲線ですが、このことはこれらの曲線が数学的に基本的な意味を持っていることを物語っています。本講義では、曲線や曲面がもつ、このような数学的意味に迫ります。具体的には円錐曲線について学んだのち、曲線の曲率と捩率、曲面の第1基本形式について学びます。
中学校・高等学校教員、銀行員、不動産業、大学院、公務員、SE など