学類概要

「人間の成長に携わる専門家」を養成する

 次世代を担う子どもたちの成長を支える学校教員や、文化を通して地域の人たちを支える人材を養成します。

特色

「人間の成長に携わる専門家」を養成

 「人間の成長」とは、単に赤ん坊が大人になってゆくという生物学(自然科学)的な発達だけでなく、言葉を用い文化を生み出しながら成長するという人文科学的な側面からの発達という意味もあります。人間は集団を作り社会の中で育ちますから、社会科学的な側面からも成長をとらえなければなりません。
 人間の発達にとって何が必要かを専門的な視点から主体的に考えることのできる、学校や保育園、あるいは自治体や企業の中で活躍する人を育てます。

学類の教育目標

 人間発達文化学類では、学校教育はもちろんのこと、乳幼児期から高齢者までの生涯にわ たる多様な個としての人間、もしくは社会・文化との関わりにおける人間の発達に関する諸 問題とその支援策について、教育、心理、言語、社会、生活、数理・科学、スポーツ・健康、 芸術の各分野において、もしくは複数の分野にまたがって探究・実践し、その成果を学校、 公共団体、民間企業、NPO、社会福祉施設等での就労を通して地域の社会や文化に還元す ることのできる人材(人間発達支援者)を養成します。

学類の学位授与の方針(学類ディプロマ・ポリシー)

 本学類は、現代社会に必要とされる人間発達支援者を養成するために、以下のような5つ の観点からなる学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー、以下DPと略記)を掲げています。 DPとは、どのような力を身に付ければ学位を授与するのかを定める基本的な方針であり、 学生の学修成果の目標ともなるものです。

1)最新の専門知識及び技術(専門知識・技術)
人間の発達を支援する教育及び文化についての専門知識や技術を身につけている。
2)本質を見極めるための教養と学際性(教養と学際性)
現代的課題や地域的課題への問題意識をもち、個々の事象を複数の観点から捉えることができる。
3)協働的な問題探究(社会的スキル)
人や文化の多様性を理解し、共感的態度をもって、価値観や考え方の違いを超えた関係を形成するスキルを身につけ活用することができる。
4)社会の改善につなげる創造性(認知的スキル)
学問固有の問いの立て方、ものの見方、思考法を身につけており、それらを活用しつつ社会の改善に向けて深く探究したり効果的に表現したりすることができる。
5)市民としての主体的態度(態度や価値観)
人間の発達を支援する者としての自覚をもち、人間の発達や文化の発展に寄与しようと努力する。

教育組織

1 コース制

 人間の発達とその支援に関するさまざまな課題について、教育実践、心理学・幼児教 育、特別支援・生活科学、芸術・表現、人文科学、数理自然科学、スポーツ健康科学の7 つの分野からアプローチします。学類生は、自らの興味・関心や目指す進路に応じて、1 年次からいずれかのコースに所属して学んでいきます。

2 コースの概要
教育実践コース
 社会・地域などの環境の変化にさらされる学校教育に対応するため、教育・学校に 関する基盤的な知識や教科等の指導法を学び、学校内外の教育に関する専門性、教科 教育に関する知識と技能についての専門性を通じて、教師として必要な資質・能力を 身につけます。
心理学・幼児教育コース
 人の行動・心理・発達や教育・保育の方法について学び、それを援助につなげる力 を身につけることを目的としています。公認心理師志望者のためのカリキュラムを履 修することで同資格の取得を目指すことや、幼稚園教諭免許と保育士資格のためのカ リキュラムを履修することで各免許資格の取得も可能です。
特別支援・生活科学コース
 障害児・者への指導・支援に関する特別支援教育の理論や実践、家庭・地域社会に 関する生活科学の理論や実践について広く学び、発達支援力、教育力、衣食住や家族・ 家庭生活のマネジメント力などの専門性を通じて、学校教育(小・中・高・特別支援) や子どもの発達及び生活や地域の支援に貢献するための総合力を身につけます。
芸術・表現コース
 音楽表現力、造形表現力、音楽あるいは図工・美術に強い学校教員(小・中・高)を 養うプログラムを通して、音楽や美術に関する知識・理解をそれぞれの分野に求めら れる専門性と現代社会で必要とされる総合性の調和を図りながら学び、芸術表現者・ 学校教員・音楽指導者・アートコーディネーターなど芸術を地域で活かすことのでき る力を身につけます。
人文科学コース
日本・アジア・欧米の言語や文学、地域や社会のあり方、その歴史や思想など人文 科学分野の学問について広く学びます。国語力、外国語・外国文化理解力、地理・歴史 力、現代社会・地域社会探究力などの専門性を通じて、人文科学分野における教育及 び文化の継承・発展に貢献するための実践力を身につけます。
数理自然科学コース
身近な自然や先端的課題の中から、数学や自然科学に関わる諸問題を見いだして解 決に向かう力の修得を目指します。探究的な問題解決による学びを軸に、数学、自然 科学、算数・数学教育、理科教育に関する専門的な知識・技能を修得します。また、数 学や自然科学を通して社会の発展に寄与できる力や、教育を支える実践力を身につけ ます。
スポーツ健康科学コース
体育や運動・スポーツ科学、健康科学について広く学び、体育教育力、スポーツ指 導力、健康福祉や生涯スポーツに関する課題解決力などの専門性を通じて、体育、ス ポーツ、健康分野における教育及びスポーツ文化の継承・発展に貢献するための実践 力を身につけます。

こんな人に向いています

  • 保育士・幼稚園や小学校・中学校・高校・特別支援学校の先生になりたい人
  • わかりやすく教えられる先生になりたい人
  • 人間の心理や行動の不思議について知りたい人
  • 現代生活に関わる衣食住や生活経営について学びたい人
  • 音楽や美術について学びたい人
  • 日本・アジア・欧米の言語や文学について学びたい人
  • 地域や世界の地理・歴史・経済・社会・思想について学びたい人
  • 数理科学や自然科学について学びたい人
  • スポーツ科学や健康科学について学びたい人

資格

取得できる教員免許

教員免許一覧
幼稚園教諭一種免許状小学校教諭一種免許状
中学校教諭一種免許状高等学校教諭一種免許状
特別支援学校教諭一種免許状

取得できるその他の資格

その他資格一覧
社会教育主事基礎資格社会教育士(養成課程)
社会福祉主事任用資格保育士
日本語教員スポーツ指導者講習免除資格
公認心理師受験資格

※ 公認⼼理師については、学類において必要な⼼理学の科⽬を修めて卒業し、かつ、⼤学院の学校臨床⼼理専攻 臨床⼼理領域の課程を修了した者に、受験資格が与えられます。また、学類において必要な⼼理学の科⽬を修めて卒業し、その後⼀定期間(2年以上)の実務経験を認定施設で積んだ者にも、受験資格が与えられます。

大学院 学校臨床心理専攻のページはこちら

カリキュラム

コース専門プログラム制による確かな学力と実践的な応用力の形成

 人間発達文化学類では、生涯にわたる人間の発達を個人・社会・文化との関わりにおいて支援していく人材の養成を目指しています。保育士・幼稚園教員では心理学・幼児教育コースで、特別支援学校教員は特別支援・生活科学コースで、小学校・中学校・高等学校教員は全コースで養成しています。学類生は、自らの興味・関心や目指す進路に応じて、1年次からいずれかのコースに所属し、各コースの用意するプログラムを選択して学んでいきます。それにより、専門に関する確かな知識・技術と実践的な応用力を身につけることができます。